馬瀬川フィッシングアカデミーテンカラ講座

 

5月8日-9日は馬瀬川フィッシングアカデミーのテンカラ講座でした。今年で何回目になるでしょうか。私も毎年同じようなレポートを書いています。なので昨年を見てもらえばわかるようなものですが、今年は今年でレポートします。

今回は21名の参加でした。そのほとんどがリピーター。よくぞ、毎年、釣れない講習会に参加して下さって頭が光ります、とは講師のヒカル源氏倉上さんの言葉です。

初日の午前は開会式の後、即、実釣。水辺の館前に放流されたアマゴがバカバカ釣れる予定がまったくシーン。ほとんど竿が立ちません。その朝、養魚場から持ってきたのですがまだ水になじまないからでしょう。

川の水温は12℃を超えて適水温なのに、おそらく養魚場の水温か、あるいは輸送中の水槽の水温との差が大きいのではないかというのが講師の天野さん、倉上さん、私の一致した意見でした。これが本当かわかりませんが講師としては何か言い訳を探さないわけにはいきませんから。

ということで午前の実釣は、午後に期待で終了。午後は岐阜県河川環境研究所下呂支所の岸研究員の、馬瀬川に人工産卵河川を作った話です。馬瀬川流域でアマゴ、イワナの産卵場所がどのくらいあるかという調査をもとに、2009年9月に川上(かおれ)地区に人工産卵場所を作り、今後、追跡するというものです。人工産卵河川をつくったのは高原川、遠山川など4河川だけで、まだまだ研究段階のようです。

その後は3人の講師がそれぞれの毛バリ巻きを披露しました。私は1分で巻けるいいかげん毛バリを、グリグリグリ・・、チャッチャなどの擬音入りで紹介しました。

私の毛バリは100円ショップの木綿糸を使います。ハックルも5年ものです。もっと前に買ったものかもしれません。素材は何でもいいのです。これは百均で買ったものじゃないか、ハックルは輸入ものでなくちゃなんて魚は言いませんから。

簡単に巻ける毛バリがいろいろな点でいいと思います。まず簡単なのでロストが気になりません。30分もかけていろいろな素材を使って綺麗に巻いても、ブッシュに掛けてピチッと切れれば同じことです。毛バリを失うことを怖れなければブッシュも気にせずに思い切った攻めのテンカラができます。だからと言って時間をかけて綺麗に巻く楽しみを否定しているわけではありません。

それから安いこと。素材は鉤の値段だけですみます。15円程度でしょうか。出来あいの毛バリを買えば250円や300円はするでしょう。だからテンカラは商売にならないと言われるのです。毛バリは自作することをすすめる理由です。

私のいいかげん毛バリを参加者に配りました。その毛バリで魚が釣れた人はそうなんだ、いいかげん毛バリでいいんだと思ったに違いありません。

その後の実釣もめぼしい釣果がないまま1日目が終了。餌師が見に来ていたので、その後、根こそぎ釣っていったのでしょう。となると後のお楽しみは丸八旅館の料理だ。なに? 女将さんはどうした? もちろん、女将さんもですが、今回、写真の登場はありません。深いわけがあるわけではないわけもないわけですが。

2日目の朝は完熟で起きましたが、倉上さんは早起きして川に行ったそうで、1回だけゴツっというアタリがあった(だけの)ようです。早起きしたのではなく、年なので目が覚めてしまうのだそうで、目が覚めてしまって困ると言う体験をしてみたいものです。

漁協前で全員でどうか自分の毛バリを食ってくれと祈りを込めてアマゴを放流。放流ものは下流に徐々に下るのでそれを考慮して、さらに釣りやすい場所も考えて。

にもかかわらずパッとしません。どこでも誰でも竿が立つかと思えば今日もシーン。たまにポツポツ。さすがに陽も高くなった11時からは水も温み活性が出てきて、私の竿にはアタリが。講師が釣ってどうする。参加者に釣ってもらわなければとあの手、この足で面倒をみますが、魚の方もGWの後の日曜とあっていささかお疲れ気味のようで午前の部終了。

こうなればお楽しみは天野弁当だ。季節のテンプラをはじめとしていろいろ入っておいしい。胃にペロリ菌がいるため、ペロリと完食。

目の前にアマゴがいる。ときどき毛バリを追うが食わない。ではこういうときどうすればいいか。この釣り方を披露しました。それは、まず上流から毛バリを沈ませて流すことです。そのためには竿先が水面に触るくらい倒す。するとラインが水の抵抗を受けるので毛バリが沈んで流れる。魚の近くに来たらギュンギュンと引いてアピールし、注目させたところで竿を止める。竿を止めると毛バリがスッと浮き上がる。その瞬間に毛バリをくわえる。浮き上がる餌をいつも捕食しているので、それを毛バリで演出すれば釣れます。

このように説明しながら実演すると、かねてよりの打ち合わせどうりにアマゴがパクリ。皆さんが見ている前で、口先だけでないことを証明しました。ただし二度とできないのでその場を逃げるように立ち去ったことは言うまでもありません。

そんなあんなの梅宮アンナで、めぼしい釣果がないまま今年も終了しました。テンカラ講座のお世話をしてくれているのはロッキー大崎さんですが(二世ではありません)、これにもめげず来年も開催しますと力強い言葉が。参加者の皆さんも、もし二度と来るもんか馬瀬川テンカラ教室では、ロッキーがグロッキー大崎になるので、来年ここで会うことを約して散会したのでした。来年こそ・・これを何回言ったでしょうか。

天野さんの振込み(動画)

馬瀬川フィッシングアカデミーにも載っています。