暑がりの夏
釣りフェスは半袖
また夏がやってきた。私は暑がりである。どれくらい暑がりなのかわかりやすい例が毎年1月の横浜の釣りフェスタである。
毎年のことなので釣りフェスの会場が暑いことはわかっている。会場に入ると人々の熱気と暖房の熱がムッと迫ってくる。
入ったとたんに暑い。すぐに半袖になる。会場を見渡しても半袖は誰もいない。毎年、半袖は私だけである。
しばらく歩くと額がうっすら汗ばむ。 額をさわると額にはすでに汗が滲んでいる。ハンカチがしっとりしてくる。
ダウンで着ぶくれた人たちが横を通り過ぎる。チラッと私を見る。おかしな人だと思っているだろう。シマノのブースに行く。寒くないですか、とスタッフから声がかかる。
会場にいる間に身体は完全に火照ってしまう。夜の関東のテンカラ仲間との新年会でも半袖。ずっと身体が熱い、
そのまま名古屋までの新幹線の中でも半袖。そんななので、ある年、新幹線の中で見知らぬ人から「寒くないですか?」と声を掛けられたことがある。アブナイことする人かもと声をかけたのかもしれない。
名古屋からの地下鉄も半袖。周囲から見られているのを感じる。駐車場から自宅まで車の中でも半袖。ある年はー1℃だった。
これほどの暑がりなので寒さには強い、釣り仲間がダウンでダルマのように着ぶくれている日でもウインドブレーカーで十分である。寒くないですか?と訊かれたら、そんなに寒い?と言い返す。
仕事をしていた頃はコートを着なかった。さすがに冬はスーツだけだとコートもないビンボーな人と思われるので、格好つけで手に持っているが、暑いので着たことはない。
湿度が高いと暑い
暑がりにとって夏は汗まみれの季節である。寒いのは服を着れば寒さをしのげるが、暑いのは脱ぐ服がない。そうしてみれば寒がりより、暑がりの方が辛い。
気温が高ければ暑いのは当然だが、むしろ湿度である。ある年の夏、アメリカのユタ州でテンカラをしたことがあった。
連日、37〜38℃なのに湿度がないのでカラカラの暑さである。首筋や、顔に容赦なく日差しが射すが暑いとは思わない。
なぜなら汗をかかないからだ。汗をかかないと暑いと思わない。汗をかかないので水を飲むのを忘れてしまう。乾燥地帯では意識して水を飲まないと危ない。水もっているか? 向こうでは常に聴かれる。
そのときの帰国で成田空港に降りたとき、台風接近で中部国際まで飛行機が飛ばないとのこと。
成田から自宅まで重い荷物をもって帰ることになった。空港を出たとたん、ムッとする熱気と湿気でたちまち汗が噴き出してきた。顔も胸も背中も汗まみれである。日本は雨と水の国なのだとつくづく思う。
ともかく暑がりの汗かきである。湿度が高いと立っているだけで、話をするだけで汗が出てくる。メガネさえも暑いと思うこともある。動くと歩く散水車である。呼ばれて、振り向いた途端に汗が飛ぶ。
暑がりジェイソン
厚切りジェイソンという芸人がいる。「Why ○○」がネタである。そこをもじって「暑がりジェイソン」である。「Why なんでこんなに暑いんだ」
多汗症という病気があるらしいが、もちろん病気ではない。おそらく筋肉量が多いからだろう。太もも、ふくらはぎの筋肉は爺さんにしては極端に多い。筋肉が多いと基礎代謝が大きいので体温が上がりやすいからだ。
すぐ汗をかくので「代謝がいいんですね」と言われるが、これだけ汗をかくのも困りものである。汗をかくから飲む。飲むと汗が出るのでまた飲む。あぁ
地球温暖化で今年の夏も異常な暑さになりそうだ。住んでいる豊田市は40℃ごえもときどきあるだろう。
昔のことを言っても仕方ないが、子どもの頃は30℃を越えることは珍しく小学校の夏休みの日記に書いたことがある。今より、気温も湿度も低かった。
ヒートアイランド。快適に暮したいという欲望がかえって不快感を生んでいる。 |