北海道だからといって

 

 

毎年、北海道でテンカラをしている。

ひまんちゅなので時間はある。これまで十数回行ったと思う。大きいのを釣ったこともあれば、さっぱりだったことも。

6月16日〜19日まで3泊4日で帯広へ高木さんと行った。

ホテルは格安だった。ブッフェの朝食つきで5000円/泊、温泉掛け流し、フトンメーキング、タオル、歯ブラシ交換。これで5000円でいいの?

2日間は帯広の安藤さん夫妻に案内してもらった。安藤さんは酒蔵の上川大雪の杜氏である。酒蔵で働く人は蔵人でそのトップが杜氏とのこと。

帯広畜産大学構内にある上川大雪の酒蔵を見学したが、明るい近代工場である。今は酒はこうして造られるのか。安藤さんはいわば工場長である。

コンプリート下戸なので一滴も飲めない。

酒粕アイスがあった。微かに酒の香りが鼻を刺激する。これは上手い。

しばらくして顔が少し赤くなる。おかしい?酒粕アイスにはアルコールが入っていないんだけど?と安藤さん。私がおかしいのです。

帯広から1時間圏内の川をまわったが、4日間のうち3日間が先行者あり。

しかも、どこも草がしっかり踏まれて道になっている。何回も北海道に来てここまで道になっているのは初めてである。

当然、地元の人も釣りをするわけで大勢入って当然なのだが、広大な北海道のイメージから誰もいない川を想像してしまうのだ。

いつも50cmオーバーのニジマスを夢みているが今回は30cm越えがせいぜいだった。

ただ30cmと言えども天然ニジマスの引きは強く、糸鳴りもする。

数は出ない。放流が一切ない自然分布なので、過密になると餌がとれず小型化する。

餌がたくさんとれ、産卵できる大型に成長できるための適正な数に自然となるのだろう。

そんなわけで、ここならというポイントでは1匹しか出ない。また歩いて1匹の拾い釣りである。

ほとんどがザラ瀬で、掘れているポイントまでが長い。上流をみたら200mある。あぁ、川の中をあそこまで歩くのか。

あぁシンドと思う北海道だった。