2021年最終週日記

 

ひまんちゅなので2021年シーズン最後の1週間のうち6日間竿を出した。

うらやましいと言われるが、働いて、働いて、働いてきたご褒美と思っている。くわえて並外れたテンカラ欲と元気な身体があればこそである。

9/24(金)

ある人と福井県奥越漁協へ。朝6時の待ち合わせのために、車の中でウトウトと2時間の仮眠でしたとカミングアウト。なんのこと?

20cmもないアマゴとイワナを数匹づつ。夕方、石徹白に向かうがすでに人だらけ。どっちみち本流は叩かれているだろうからとC&R区間へ。

ここも石の上は濡れた足跡だらけで遠くには先行者もいる。竿抜けを狙うと24cmのアマゴのほかイワナ数匹。なんとカワサバが釣れる。

背中がサバ模様からこのように言われる。イワナとアマゴ、あるいはイワナとヤマメが過ちを犯した結果生まれた魚である。カワサバを釣ったのは長い釣り歴でわずか3匹目である。

 

9/25(土)

石徹白で高木さん、川瀬さんのコンビと合流。最後の土曜とあってどこも満車である。

偶然空いていた場所から入る。二人の釣りのアドバイスにまわる。ラインを長くするより必要最短にして正確なキャスティングの方が釣れるよ。

キャリアだけあって少しのアドバイスでバタバタと釣るようになる。

2021年 シーズン最終テンカラ釣 I川 大王光

9/26(日)

雨のためテンカラせず。

9/27(月)

段戸川倶楽部の放流地点のアマゴ残存の確認へ。2時間で10匹あまり。1匹だけヒレピンの25cmが釣れる。これは自然繁殖ものかも。

9/28(火)

段戸川倶楽部のKさんを放流地点に案内する。先行してもらうその後ろから、バカバカ釣るのでKさんびっくり。こうすれば釣れるとデモンストレーション。なるほど納得のKさん。

誘い方を知りたいというので、まず携帯番号を聞いて食事しませんか・・・。そっちではないというので、いろいろなテクニックを紹介。さっそくKさん釣って納得。

夕方、明日からの取材のために開田高原に出発。

 

9/29(水)

来年1月の雑誌「渓流」の取材である。レディースの朝日さんは1年で数回のテンカラを3年経験している。さらにステップアップするためのアドバイス役である。

MTおんたけの生け垣にテンが。こういう日は釣れるというジンクスがある。テンカラはテンから。

場所は水が冷たい、釣り人に冷たい冷川である。別名木村冷子である。果たしてどうなのかと心配したが。朝、テンをみた御利益でまずまずの活性である。

初心者からステップアップするためには

・毛バリを打つ前に場所ごとにどこに毛バリを落とせばいいか、どこで食うかの判断をまずする。つまりシミュレーションしておく。考えなしに打ってはダメ。

・バックキャストができる場所なら、流れに直角な場所(もちろん正確でなくていい)を立ち位置にする。

・できるだけ長い距離を流す。3秒間×3回の散々の法則は初心者向けのわかりやすい説明である。長く流せるなら5秒でも10秒でも流す。

・このときラインが水面に直角に(もちろん正確でなくていい)なるように流すと、アタリがわかりやすい。

・ライン(つまり毛バリ)が流れる速度を水の流れよりも遅くなるように流す。速いと毛バリを追わない。じっくり、じりじり毛バリを見せるようにして流すといい。

・イワナもアマゴ(ヤマメ)も基本は違わない。

その他、様々なアドバイス。クレバーな朝日さんは6〜7匹キャッチする。アタリがあっても合わせ損なう、アタリがわからないのもあって、これらもヒットできればツ抜けしたのは間違いない。

9/30(木)

泣いても笑っても今日で最終日である。午前中は朝日さんの撮り残しを撮影して取材終了、解散である。1日半、アドバイスだけで竿を出していない。

どうする、どうする。ここで帰ったら細川たかしの「心のこり」である。私バカよね、おバカさんよね・・・・

ということで竿を出す。1時間半で13匹である。尺ものも出る。何なんだ。いつもの冷子はどうした。協和温子ではないか。

まさに閉店セールで、しかも閉店まで2時間のタイムセールである。こんなにいるんだと驚くような反応である。

MTおんたけの奥さんと、仕事を早上がりしたレディースのTさんもいたので、ここでもアドバイス。こうすれば釣れます、ホラね。ホラではなくホントに。驚!

とうとう冷川にも秋の夕暮れが迫る。あぁ終わってしまった。

黒いシルエットの御嶽山が終わりを告げている。最後の最後まで竿を出せたことは本当に幸せだった。

 

これも、一緒に遊んでくれた仲間の人たち、騙されながらもつきあってくれた魚たち、そして遊ばせてもらった各地の渓流のおかげである。

すべてに感謝して竿を置く。

・・つもりが、これからは管理釣り場がある。さっそく三重県の員弁川(いなべ)である。

テンカラは眠らない。