テンカラ毛バリ論(2)

 

「釣りエサのひみつ」がつり人社から発売されたので読んでみた。エサの色、匂い、味、成分、硬さ、音と釣果についてまとめたものである。

テンカラの毛バリが関係するのはこの中で唯一、色だけである。先の「テンカラ毛バリ論」の中で自然渓流の魚には色は関係しないと書いたが、それを裏付けるものがあった。

人も魚も網膜には色の識別に関係する錐体細胞と明暗に対して感度のいい桿体細胞があるが、人では桿体の感度は錐体の20倍である。

これに対し、魚では桿体の感度は100倍であるとしている。これは魚は明暗に対して敏感であることを表す。 色に乏しく、暗い水中では明暗に敏感なのは納得である。

 

 

このことから図のようにルアーのスプーン は魚には色の違いよりも明暗の違いとして感覚しているのではないかとしている。おそらくそうだろうと思う。

シーバスルアーのカラーを換えても釣果に関係しないようだ。なぜなら魚は色ではなく明暗のシルエットで見ているかららしい。この他、色は釣果に関係しないという実験結果も掲載されている。

ただ、色は関係しないと言っても同じカラーを使い続けると釣果が落ちる。見慣れてしまうので、カラーチェンジして目先を変えるとまた釣れるようになる。このためカラーチェンジは必要であるなど。

自然渓流のテンカラなら毛バリの色は関係しない、コントラストが高い黒系がいいのは持論である。

経験上、管理釣り場やC&R区間では1種類の毛バリだけでは通用しない。すぐに見切ってしまうからだ。

そんなときには明暗を意識した毛バリ、大小のサイズの毛バリ、シルエットの違う、たとえばエッグのような毛バリを用意して、頻繁に毛バリ交換すれば釣果につながるだろう。

ただし、剣道なので私はやらない。メンドー。