夏はドラテン

 

7月の大出水の後はどこの渓流も大渇水。さらに酷暑である。名古屋はとうとう40℃を越えた。まるでドライヤーの熱風である。

暑くなく汗かかず、水があるところはないか。どこかテンカラができるところがありませんかと伊那市アングラーズパラダイスの山本さんに連絡。多分、大丈夫と向ったのは天竜川支流の三峰川(みぶがわ)水系である。

途中で、信州アウトドア協議会の竹松さんと合流。竹松さんはドローンを飛ばしたりする動画編集のプロである。

標高は1500mぐらいか。おかげで汗をかかない。水はクリアでほぼ平水である。堰堤の連続であるが、この間にアマゴとイワナが命を繋いでいるようだ。

最初はテンカラ毛バリだったが、夏はドライフライの方が有効なときがあるので、ドラテンに変更する。

夏は水生昆虫の流下が少なくなる。このため魚は水面を流れるアリやバッタなどの陸生昆虫を捕食する。さらにこの渓流は浅く、クリアなので魚の目につきやすいドライフライが有効という判断である。

ドライと言っても例によりテキトーに巻いたパラシュートモドキである。目につきやすいように10番のハリにできるだけ大きく巻いている。

エキスパートのフライマンのようにドラグフリーで流せないが、いい加減ドライにもホドホドに遊んでくれて十分楽しめた。

当日のブロブ(アンパラのHP)

竹松さんがYoutubeにアップしたので、見てください。

シーズンを通してドライフライを使うことはほとんどないが、この日は効果的だった。初心者の場合、テンカラ毛バリではアタリがわかりにくいので、ドライフライで始めるのはいいかもしれない。

エキスパートのフライマンとしばしば一緒することがある。テンカラ毛バリを流してもまったく反応がないので、こりゃダメだと思ったその後に、エキスパートがドライフライを流すとバシャンと反応することを何度も経験した。

2つの理由が考えられる。

@ テンカラ毛バリの場合、仕掛けの関係からフライのようにドラグフリーで流れない。このため魚が違和感を持つため出ない。

A ドライフライの場合、一般的にテンカラ毛バリよりサイズが大きく、テンカラより長い距離を流す(流れる)ので、魚の目につきやすい。

私はAではないかと思う。3秒×3回の「散々の法則」で流すのは有効であるが、反応がないときがある。それは毛バリが小さく、流れる距離が短いので魚の目につかない、つまり見えていないという可能性がある。

そのように考えるとドライフライのように、ぽっかり、ゆっくり流れれば魚の目につきやすい。このためテンカラ毛バリに反応しなくても、ドライなら出るのではないかと。

この夏、もう少しドラテンで確かめてみたい。