ゆく夏を惜しむバーベQの夕べ

 

9月、セミはツクツクホーシになり、ゆく夏がつくづく惜ーしいと聞こえたので、今年もゆく夏を惜しんでバーベQの夕べを開催した。場所は昨年に続き、長野県は開田高原のプチビラMTおんたけである。

9月になると開田の朝夕はすっかり秋の気配である。2日間ともカラッとした晴天に恵まれ、どうだ、晴れ男だろうと自慢したのだった。

参加者は16名。泊りは14名である。今年は木曽御嶽復興割で一人2000円の補助がついたのはありがたい。

開田高原には「世も末川」「釣り人に冷川」があるが、言葉と裏腹にそこそこ釣れ、バーベQで20数匹が塩焼きになった。釣らない人にはバーベQは野菜だけと宣言したので、皆さん頑張ったようだ。

私も頑張って肉モリモリ、オニギリ4つ、ノンアル4本飲んでほどほどである。もう少し行けたな。

詳細はマーキーさんやすさんのブログで。

昨年もそうなのだが、9月の開田の夜は10℃以下に下がる。バーベQのとき、フリースを着る人、ダウンを着ても寒いという人の中で、唯一半袖と素足 のサンダルが私である。

どうしてこうも違うのだろうか。15℃くらいが快適で、20℃を越えると額に汗がにじむ私はおかしいのだろうか。

同室となったMさんは寝るときに寒いと言ってフトンの中でダウンを着ている。その横で半袖とパンツで、暑いからとフトンをはねのけるのだった。絶対おかしいMさん。

1日目はMさんと、はるばる神戸から参加したNさんに密着した。どうしても誰でも竿を出すところを狙う。もう9月。魚は抜かれ、生き残った警戒心の強い魚は「誰でもポイント」にはいないのだ。

え!こんなとこ、そんなとこ?という目残しポイントを教えたら、見事、Mさんが29cmのイワナを。人生初の泣き尺である。Mさん、うれしくて泣かなかったけれど。バーベQでは刺身 となって皆さん喜ぶ。

「釣り人に冷川」はきむらである。別に木村さんのことではないです。御岳の雪渓直流なので名前のように水が冷たく、この時期は10時でも早いかもしれない。普段、出ないところでいいサイズが出たり、突然、パタッとアタリが止まったり。

ニッシー西尾さんが8寸のアマゴを数匹釣り、尺アマゴを手元でバラシたところは、おんたけのオーナーで監視員の鈴木さんの話では、最近、アマゴの話を聞いたことのない場所とか。

翌日、もう一度、そこに西尾さん、西尾さんの仲間のSさんと出かける。昨日は3時半ごろに活性があったとのことなので、冷川の探勝園でイワナ天丼を食べた後、2時から入る。

イワナ天丼は珍しい。イワナの骨の素揚げは香ばしくパリっとしている。噛むほどに、うまみが口に広がる。

さっそく西尾さんが8寸イワナを2匹。昨日はイワナのイボ痔も、間違い、イの字もなかったとのこと。

今日はSさんに密着。経験が少ないのでポイントの目残しばかりである。「そこ、そこ、」「もっと奥、もっと奥に」「あぁ・・そこ、そこぉ」と口を酸っぱくして言う。

毛バリがスッと流れ、ラインがフッと止まった。ガシッと掛ける。8寸アマゴだ。手元に寄せて来て、パラッとバレる。「あれ?」

今のはね、もっと奥って言ったでしょう。だけど奥を流れなかった。アマゴは定位置を大きく動いて食ったと思う。だから掛かりが浅かったので、バレたと思う。

毛バリが筋を流れればアマゴは定位置でがっぷりくわえるからバレることはないと思うよ、とSさんに説明する。

Sさん、激しく同意して納得。次のポイントでは正確に筋を流して、がっぷり毛バリをくわえた8寸アマゴを釣る。

ここまで入渓して30分。これはいいぞと更に上流へ。突然、そこからピタッとアタリが止る。不思議だ。ここが「釣り人に冷川」の所以でもあるのだろう。

バーベQの夕べは今年で2回目。来年も生きていれば開く予定である。