フィッシングショー2015

例年、横浜のフィッシングショーの会場は暑くて暑くて、暑がりの私は半袖がベストだが、今年は例年になく暑かった。というのも、今年は1月末であり、しかも大阪より先ということもあって、人の多さで会場はムンムンである。

昨年は3月末だったがこれほど多くなかった。シーズンに備えて、買うものを買ってしまった後のフィッシングショーでは人の出は少なくて当然で、ということは来年もこの頃になるように思う。

会場は熱気に包まれていた。あまりの暑さに肌を露出したガールたちの強烈な誘引力にクラクラした。聞けば、どうやら暑いので肌を出しているわけではないようだ。

カメラを構えるとその都度ポーズをとってくれるので、オジサンはウレシクなって、ブースの前を3回も通ったが、結局、それが何のブースだったか、商品はおろか、社名さえも記憶に残らなかった。インディアンスタイルの美女もいたが、さてここが何のブースだったか。

会場の熱気とは裏腹にテンカラは冷めていて、いつもながらマイナーなのだと思い知らされる。とくに今年は、がまかつがテンカラから撤退したのだ。諸事情でテンカラ竿は造らないとのことで、復活するかどうかも未定とのことである。

がまかつのテンカラテスターの小林さんに会ったが、心なしかしょんぼりしているように感じた。

その一方、元気だったのが天龍である。昨年、赤竿の風来坊を出した。名古屋で「風来坊」と言えば手羽先の店だが、テンカラ竿である。

今年は3段ズームの風来坊である。3.3m−3.6m−3.9mのズームである。振らせてもらったが、どの長さでも振りやすい調子である。

3段ズームになると3.3mと3.9mの調子のギャップが大きく、まったく別調子になってしまうが、その点うまく造られている。アドバイスしたのは京都の藤本さんとのことである。

藤本さんに会場で会った。コテコテの関西弁で「先生、いい調子でっしゃろ」「でもね、先生、値段が57,000円ですネン」 この値段、ちょっと手が・・・。

天龍の塩爺会長が、孫が社員になったから紹介するとお孫さんを紹介してくれた。これで会長、社長、孫の三代が続くことになった。

シマノのブースにも寄った。私は遊びで行くので挨拶だけである。渓流コーナーには渓流テンカラ1本だけの展示。

会場で私のことを知っているという人からは本流テンカラがカタ落ちしているが・・・どうしたの?と言う質問である。会う人、会う人、同じ質問である。

そのうち復活するからとしか言えないのですとお茶を濁した。お茶を濁す、濁ったお茶ってどんなお茶なのか? お茶好きには気になるのだ。 そう言えば以前、3日前に入れたお茶を、そうとは知らずに飲んで腹の調子がおかしくなり、病院でもらった薬の薬疹で散々な目にあった。きっと濁ったお茶を飲んだのだろう。

芝川の特定放流区の設定に尽力した高橋さんのブースがあった。JFFA(日本フライフィッシング協会)である。フライフィッシングの楽しさを未来にという趣旨で、環境保全活動、青少年の育成、社会貢献を三本柱にして、手弁当で活動している組織である。

手弁当。最近、この言葉を知らない学生が出てきた。どこのコンビニで売ってますか?という学生もいた。三つ子の魂も伝わらなくなってきた。その都度、説明しなければならない。日本は大丈夫か?

その他、挨拶するところには挨拶し、貰えるものは何でも貰って会場を後にした。会場の熱気が身体に残り、ずぅーーと名古屋まで腕まくりである。

新幹線の中で「寒くないですか?」と見知らぬ人に声を掛けられた。年寄りの冷や水と心配してくれたのか、呆れたのかわからないが、結局、家に着くまで腕 まくりだった。外気温は1度。どこかおかしいのかもしれない。

フィッシングショーが終わればいよいよ渓流シーズンの開幕である。その点でも、この季節の開催はベストである。