今日は最終日。昨日の疲れもあるのでゆっくり起きてダニエルの友人のCafeで朝食である。
アボカドが乗ったパンを注文する。これで4ドル。さらにコーヒーで合計7ドル、800円程度である。高い。そのためかお客の回転率は悪い。
名古屋の喫茶店のモーニングを見せてやりたい。360円のコーヒーを頼むだけでトースト、卵、サラダは標準セットで、これにヤクルト、ケーキ、プリン
が1品つく店があるらしい。さらに店によってはうどんや茶碗蒸しも出るそうだ。
モーニングで「どん」と言えばコーヒーにうどんセットらしい。
今日は4時からフィッシングショップで毛バリ巻きの後、ボルダークリークでデモンストレーション、その後はバーベQとのこと。バーベQが楽しみだ。
毛バリ巻きとデモには20名余り参加した。年齢層は20代から60代ぐらいで日本とほぼ同じである。ハリはバリバスの2120WBを使った。このハリは向こうにはないようで、これまでのハリにはない形状に興味を持ったようだ。
ヘタな英語でテキトーにしゃべりながら巻く。たぶん通じていない。言葉がなくても見ればわかる。1分で巻いたいい加減毛バリを量産して参加者に配る。これで釣れるので使ってみてください。毛バリBOXの毛バリも持ってって。
デモはボルダークリークである。ボルダークリークの途中にTenkara
USAの看板が。
これは2年間にわたってクリークの2マイルの間をダニエル、スタッフ、お客さんが清掃を続けているので、ボランティアの証しに市が無償で作ったものらしい。道路から空き缶やゴミが投げ捨てられるとのことである。
デモでは例によって3秒3回、見切りを早く、次から次にドンドン。私がドンドンと言うので、ドンドンは何のこと?と言う質問も。
私が上流に移動すると皆さんも移動と言うわけで、キャスティングからフッキング、ランディングまで見てもらった。簡単に釣れるので、デモンストレーションには最高の川である。
講師が釣れない講習会には絶対にならない。
その後は各自分かれてフリーフィッシング。集合は8時にショップである。バーベQが楽しみだ。まさか
、まるごと牛1頭ということはないだろうが、厚いステーキが食べ放題だろう。肉大好き。モリモリ食うぞ。
すでに大勢集まっていた。ある女性が私の毛バリで4匹かけて3匹キャッチしたよ、あの毛バリ最高と言ってくれたのがうれしい。
さてどこでバーベQが。ナニ? みんなパンを食べているぞ。なぜ?
ショップのオーナーがガスグリルで市販のハンバーグを焼いている。これをパンに挟んでほれ! ソーセージを挟んでほれ! そこにマスタードとケチャップがあるよ。
そうなのか。話が違うというより、私が勝手にステーキを想像しただけなのだが。これに缶ビールかコーラが1本でバーベQ。実に質素だ。
それぞれビールとパンを持ってテンカラの話をしている。それなりに会話にはいることができる。ある男が60cm越えのブラウンの写真を見せにくる。ここから2ブロック先でフライで釣れたとのこと。ただし夜の9時らしい。ダニエル、5時間も走らなくても、すぐ近くにいるじゃないか。
いつものことながら一人、一人に握手してバイバイしなければならない。
楽しかった。いいデモだったよ。またボルダーに来いよ。機会があればね・・・。全員にバイバイ。面倒だ。お時儀一つですむ日本の習慣はいいと思う。
というわけでアメリカ釣行が終わった。帰りの11時間の機内、またまた一睡もできなかった。はたして帰国後の時差ボケが真正ボケと重なってつらかった。
時差15時間。普段、夜12時前に寝て7時に起きる規則正しい生活が逆転する。夜、寝ようとしても目が完全に醒めている。向こうの夜明けだからだ。なんとか寝ても朝4時に起きてしまい、もう眠れない。向こうは午後
の活動モードだから。
突然、眠くなる。車の運転のときは最悪である。眠くて目が開けていられないうえに身体のチカラが抜けて脱力状態になってしまう。アブナイ、アブナイ。そんな時差ボケも1週間で解消し、
やっと日本モードに戻った。
これまでアメリカに6回、その他イギリス、カナダ、韓国、台湾でテンカラを体験した。当然ながらどこの国にもいいところもあれば、そうでないことも。
日本はつくづく水と緑の国であると思う。水と緑は日本の資源。悲しいことに北関東や東北で大雨の被害が出てしまった。
日本人はときには災害をもたらす水を制御し、水を活かし、水とともに生きてきた。これからも生きる。そんな水のみなもと渓流環境に関しては日本が最高である。清冽な水、緑の山々、四季の移ろい。
日本に勝る国はない。その他を総合しても7勝3敗で日本の勝ちである。そんな日本のテンカラに私たちは自信と誇りをもっていい。
がんばろうテンカラ。
おわり |