魚拓がオークションに

 

イギリスの冬は暗く、寒いようだ。Sethさんが再び、自宅工房と製作中の写真を送ってきてくれた。冬の間、工房にこもってタモを造るようだ。工房は広く、きちんと整理されている。

作務衣(さむえ)を着て、畳の上で作業して、うしろには水墨画が置いてある工房で和紙を使ってタモを造る。日本にはまだ来たことはないようだが、日本文化が本当に好きなのだろう。

日本文化といえば、イギリスに行ったとき、釣り仲間の菊池さんの魚拓を持って行った。イギリスの魚保護のためになればと菊池さんが心よく出してくれたものである。出来のいいものだと1枚10万円の値段がつくようである。

そのうちの1枚(2匹の鮎)がオークションに出ている。昨年のイベントでは展示しただけである。鮎を説明するのはほぼ不可能だった。この魚拓のすごいところは背景の石のすべてを拓して、奥行き感を出していることだ。イギリス全土のオークションに出した方が高値がつくという配慮から、今回、オークションに出た次第である。

日本文化の深さを理解してもらえればと思う。ぜひ高値で買ってもらい、そのお金が保護に役立つことを菊池さんともども願っている。

http://www.wildtrout.org/auction_misc_cat