ゴールデンエイジの子供たち
 

26日(日)は本山キャンパスの毛バリ巻き講座を受講している人のための実釣講習会でした。小学5年生の高木君、辰見君は講習で巻いた毛バリでテンカラ初挑戦。高木君には西尾さんが、辰見君には私がつきっきりで面倒みました。

子供というのはなんて運動神経がよくて、砂漠の水のように吸収がいいのかと驚くばかりです。いつもは大人の講習会。いろいろな人がいて当然ですが、憶えが悪くて「さっき言ったでしょ!」とか、「だからぁ!」という指導の禁句がつい口をつきそうな人もいて、もちろんグッとこらえます。

小学5年生くらいの子供は伸び盛り。スポーツではこのくらいの年齢をゴールデンエイジとかプレゴールデンエイジと呼び、この頃までに神経系の発達を促す時期としています。この頃までに豊富な運動をすることが、運動神経のいい子かどうかを決める、いわば臨界期にさしかかっているからです。

だから、大人になってテンカラを始める人の中には、この年代に十分、運動神経が発達しなかった人もいるわけで、なかにはバッタのオジギのようなキャスティングをする人も出るわけです。

魚はどこにいる? 答えは水の中。魚を狙うものは? 鳥! そのとぉりなんていう私の手のつけようのないギャグにもクスッとつきあってくれました。2人ともキャスティングは70点でクリアです。

やがて辰見君がアマゴをヒット。ピックアップした瞬間にアマゴも毛バリをくわえた向こう合わせですが、初めて見るアマゴでピースサイン。

ついにイワナをヒット。これは自分で探したポイントへ打った毛バリに、バシャっと出たのをみて合わせた完璧なフッキング。イワナの25cm。ここでもピース。2匹目だからなのか、それともやったぜなのか。

高木君もうまい。竿先がまったくブレない。竿の角度と姿勢がいい。教えたことがすぐにできる。残念ながら、フッキングさせたものの石の裏にもぐり込まれ、バレてしまったけれど確実にヒットさせました。

2人にはぜひテンカラを続けてもらいたいものです。テンカラウィルスが確実に注入されたので、やがて発症するのは間違いないでしょう。

石徹白のC&R区間は藤の花が満開でテンカラが佳境に入ったことを告げています。そんなわけで土曜日は今シーズン最高の釣り人で、入る隙間もないくらいでした。その翌日というわけで、魚のご機嫌は今ひとつでしたが初夏のさわやかな石徹白をご家族で楽しんでもらえました。

午後の部は大人の講習会です。皆さん、ゴールデエイジに十分な運動をした人ばかりでキャスティングは上手い。 頭をひっぱたいてやろうか、という人はいない。あとはどこに位置し、どこに打ち、どこまで流すか。風があったら立ち位置はどこにすればいいか。

一度打ったポイントを位置を変えてみれば新しいポイントが見えてくる。ポイントは自分で作る。フライやルアーが攻められないポイントはどこか。C&R区間のように人が多いところでは水面の餌より、水中を流れる餌を食っているので、その流し方と合わせなど 実戦的な内容です。

しかし、魚たちも連日の釣り人のお付き合いで、お疲れのお昼寝タイムに入っていて講習中はアタリが一つもありませんでしたが、その後、ムクッと昼寝から覚めた魚が毛バリを追ったようです。ようですというのは、爺面たちは早々に帰ったので。

今、石徹白C&R区間は佳境です。本流は雪代で水はやや高いものの、水が落ちればまもなく本流のイワナ祭りが始まります。

6月1日(土)、2日(日)は石徹白のフィッシャーズホリデーです。日帰りもOK。両日、講習会を行います。C&R区間は人がいっぱいですが本流は期待できます。

1日の夜は食べ放題のバーベQ。私と一緒だと肉が食べられないなんてことはありません。今年は控えめにしますから。今のところ思ってるだけですが。ぜひ皆さん、参加してください。

写真は久保さん、西尾さんから。

2日間一緒に遊んだ朱点童爺釣れづれ庵のブログ