エース釣具店での講習会

 

1/19(土)に瀬戸市のエース釣具店で講習会を行いました。私の知る限りですが、愛知県内で最安値の店ではないかと思います。

エースとは長い付き合いです。昔は瀬戸に住んでいたので、今のビルを建てる前の小さな店の頃からです。大学から15分と近いので、かれこれ40年近く通っています。つぎ込んだお金も相当なもので、ビルの鉄骨1本とは言わないけれど、ボルトの100本は私が払ったのではないかと思うのです。ともかく何でもやってきたので・・。

この際、記憶に残る釣りを想い出してみると、小学4年の鮎のドブ釣り(毛バリ釣り)から始まって、中学1年からキスの投げ釣り。自作で竹の投げ竿を造りリールはタイコリール。と言ってもわからないと思いますが、今のスピニングの前は横転するリールだったのです、と言ってもわからない人がほとんど。

クロダイの落とし込みは夏の夜の楽しみ。寒バエ(オイカワ)では3年間続けて元旦の初日の出を川で迎えました。当時は狂ってました。今もですが。

入鹿池のブラックバスでは入鹿池にバスがいるという記事が新聞が載った途端に速攻でGO。情報がなく金魚のムーチングがいいなどの怪しい情報でした。このときルアーで初めてゲット。ルアーはラパラの赤金。当時の給料では高かった。ルアーでは長良川のサツキマスに通いましたが、結局1匹も釣れずに撤退。

真冬の入鹿池のワカサギ。真冬の夜明けからボートで鼻水たらしながらの釣り。まだホッカイロなどのない時代で、シンナーを使った携帯カイロで身体を温めていました。寒いと言えば真冬に知多半島の岩礁に立ち込んでのアイナメのブラクリも寒いものの代表です。

渓流は餌から始まってルアーも、やがてテンカラに。海にも狂ってました。伊勢湾の掛り釣り。これは知多半島から出る船頭貸し切りの船です。潮の流れに沿ってトモとヘサキの両方にイカリをかけてしまうもの。 漁礁につくマダカ、クロダイがメインで、これにアイナメ、本ゴチなどの根魚が混じる。

船頭がこませで生きたアカシャエビを流し、釣り人は手釣りで釣るという大名釣りで、大名釣りだけに料金も高く、これにもずいぶんお金をつぎ込みました。

一番釣れたときはクロダイが2人で40匹以上。マダカに比べてクロダイのアタリはかすかにムズッとするだけで アタリがとれないのです。ハモッと甘咬みの歯あとがエビに残るだけ。なぜかこの日は活性が高くグイッと引くマダカのようなアタリ。最大で52.5cm。家に帰ると御岳山が噴火したとのこと。1979年10月28日のことでした。偶然でしょうが地下のマグマがクロダイに作用した、なんてことはない。

鮎にも狂ってました。25年狂いました。一時はトーナメントに出ようかと思うくらいに熱を入れましたが、テンカラに熱くなるのと比例して次第に冷めていき、昨年はとうとうゼロに。

本当にアノ釣り、この魚、一年中、魚を追いかけそのすべてに夢中になりました。キスの投げ釣りでは渥美半島では飽き足らず、大物を求めて鹿児島は開聞岳の長崎鼻、隠岐の島に2回、鳥取砂丘、佐渡へ2回大物キスを狙っていきました。

まだまだありますが、それらの釣り道具はみぃーーんなエースから買ったものです。だから鉄骨の1本になるわけです。

講習会には20名も来てくれればと思ってましたが、なんと36名。話しながら人数を数えました。私のオヤジギャグで耳にタコが出来ているメンバーと、まったくテンカラをしたことがないという人が7〜8名。こういうときはどこに合わせて話をすればいいか迷います。

私はいつも腹八分目、話三割と思っています。食い意地が張っているので腹はいつも満腹ですが、話は三分目でいいという考えです。要点を3つにまとめる。こちらの伝えたいことのすべて伝えることはできません。3割伝わればいい方でしょう。ならば要点を3つにする。ただし、それを記憶に残るようにわかりやすく論理的に、つまり、なるほどと納得するように話す。

10伝えたいことがあっても3つにする。3つがちゃんと伝わればあとの7つは自分で考え、補足します。ところが10伝えたいと思うと12伝えようとする人がいます。12のうち10伝わるだろうと。聞く方はゲップが出るほど満腹で、結果、消化不良で何も残りません。

そこで今回の3つのテーマは

@水中5〜10cm程度を流すのが一番釣れる。そのための方法は・・・

A40〜50cm/秒、これは人が歩く半分の速度。魚はこの速さで毛バリをくわえる(ことが多い)

B人の釣らないポイントはどこか。テンカラは「点から」。

エース釣具は「渓流Tenkara」を売り出したいわけで、ならばと、私もこの竿の開発秘話などを話し、今日の参加者で渓流Tenkaraを買った人には、特別に1000円の店内商品券が 付きますという「ジャパネットたかた」のように誘導したことによって我も、我もと竿を買ってくれて、エースもシマノも、私も、そして参加者の誰もが喜ぶうちに講習会が終わったのでした。

2/16のテンカラ・キックオフ・ミーティングではエース釣具のテンカラ竿の委託販売があります。(写真はそば垣さんと、一宮の久保さんから 。ぶらり風まかせ )