第4回テンカラファンの集い

 

11/3-4に奥多摩の東京トラウトカントリーで第4回テンカラファンの集いがありました。予定した講師陣が体調不良などで都合がつかず、講師としては倉上アタマ光源氏と、鬼の榊原さん、仏の私でした。ほっとけ。 そして体調不良のなか堀江渓愚さんも参加してくれました。

イベントの企画から準備まですべてやってくれたのが吉田毛バリ会会長の吉田さんと会員の皆さんでした。2日間にわたりありがとうございました。 お世話になりました。

参加者がブログなどでイベントのことを載せているので、イベントについては簡単に。実は前日の夜に市民のための公開講座を開くことになっていました。終わったのが9時。翌朝の9時には奥多摩の開会式です。どうする? ハタと浮かんだのが名古屋からの夜行バスで新宿→青梅→奥多摩ルート。これなら開会式に間に合うと松本清張の「点と線」 さながら我ながらいい案が浮かびました。

夜の11時半の夜行バス。予約した待合室には若い女性があふれています。どうやら1本前が女性専用らしい。うーん、乗ってみたい。バスは3列でした。カーテンが引けるので多少はプライバシーがあるのですが、リクライニングが十分でなく、足も伸びないなか、深夜の高速を走って新宿へ。途中2か所で休憩。ウツラウツラしながら着いた朝6時の新宿にはバスの列。バスから一斉に吐き出された人たちが 都会の街に散っていきます。

私の講習は1日目はほとんどギャグで終わりました 。新竿の紹介と試作ラインの試し振りが中心で、新竿は参加者のほぼ全員に振ってもらいました。管理釣り場で釣ることはオフに少しあるだけなので、スレまくった管理釣り場のニジマスをどのように釣ればいいか講習できる腕はないので渓流での釣り方紹介に終始しました。

質問に答えるという方法で進めました。いかにも事前に申し合わせたような質問がとぎれることなく続きました。一番伝えたいのはシンプルに考えるということです。ものごとの真理はシンプルであると考えています。自然河川の魚が毛バリを見るのは生涯一度しかない。だから今、食っている餌のサイズとあっていれば毛バリの色も形も関係しない。それが口の前を流れてくればくわえる。

実にシンプルではないですか。釣り人を見たことも、もちろん毛バリを見たこともない魚はまったくこのとおり。台湾の標高2500mの天然ニジマス、ヨセミテのゴールデントラウト、その他・・そんな話を交えて実技を少し。2日目はギャグなしでまじめに30分ほど講習しました。

夜の懇親会でGの男の差し入れの信州の珍味、イナゴ、はちの子、ザザムシ(黒川虫)、サナギを食べました。いずれも美味いというか醤油と砂糖で食べさせているので固有の味はあまりしないのですが、珍味です。イナゴは小さい頃から食べていたので馴染みの味。イナゴだから食えるけれど、あれがトノサマバッタでしかもグニュッとしているようなら手が出ないでしょうね。脚が歯の間から出ている・・・。

はちの子もうまい。スズメバチならもっとクリーミーで美味い。サザムシは初めて。これもいける。バクバク食べるようなものではないでしょうが、白いご飯の上に振りかけのようにして食べたり、お茶漬けにしたらいけるかも。

さてサナギです。お蚕さんを茹でた残骸。エイリアンの卵みたいな姿。これが臭いんです。昔、クロダイの餌でよく使いました。サナギをすりつぶして蒔き、そこに1匹掛けしたサナギを入れる。サナギをつかんだ手の匂いがとれません。臭いので集魚剤に入ってます。でも、そこそこ行けます。独特の匂いと舌に残るザラザラ感はありますが、好きな人には外せない珍味かも。

今回、予定していた講師が体調不良で次々と不参加になりました。高齢化が進んでいます。このままならオジンコクラブになりそうです。ところが今回、イベントに参加した人は若い人が多い。しかもみんな上手い。もっとも若い人は20歳だとか。3号レベルラインの見事なキャスティング。成人式を3回やった私にはこんな若い人が出てきたことに日本の未来は明るい、尖閣も大丈夫と思った次第です。

テンカラサミット2009 in 浜松は今回、欠席だった瀬畑さん、下田さんを始め、冨士さん、竹株さん、天野さん、堀江さん、倉上さん、榊原さんが一同に会したイベントでした。参加者168名、宿泊者110名の大イベントでした。あのとき、これだけのメンバーが集まったのは奇跡のようです。そこでのテーマが「次の世代にテンカラをつなぐ」でした。

山本素石さんたちを第一世代とすれば、私たちは第二世代です。第三世代を担う人達が出てほしいという思いはこの歳になると次第に強くなるものです。テンカラの 上手い人、話がうまい人、文才のある人、語学ができる人、マネジメントができる人、ギャグ好き、顔がギャグな人など若手には多彩な人がいるはずです。いでよ第三世代の人材と強く思ったイベントでした。

サナギもいけるじゃん(動画)