講習会二題
 

テンカラもハイシーズンなので講習会も今がチャンス。今なら初心者でも釣れるからです。講習中に釣れない講師として有名な私でも釣れますから。というわけで5/27(日)は石徹白C&Rで公開講座を受講した方の現地スペシャル講習会。

大学で釣りの講座を開いてもいいという、その点はゆるい大学なので、釣り講座を開いてコレカレ、コレコレ7年ぐらいでしょうか。リピーターを含めて今年は9名の受講でした。さすがに大学の講座なので、多少は学問の匂いがするものというわけで3回のうちの1回は「釣りの文化史」と題してテンカラの文化的側面を話しました。テストや宿題がないので皆さんリラックスして聞いてくれ、オヤジギャグにもまたかという顔をしながらもつきあってくれます。

さて石徹白はハイシーズンとあってイワナがほとんどですが、よく釣れました。ルアー、餌釣りしか経験のない人にもテンカラウィルスがブチューと注入されたため、頭の中はほどよく熟成し、もう戻れないテンカラ命になりました。今後の人生にどのようなことがあっても私のせいではありません。

キャリアの人には釣れないときの対策を。本やDVDではわからないことを生テンカラで体験するので、自分の釣りを見直すいい機会になったようです。

さて、5/29(火)は有休をとって上州屋北陸地区スタッフの講習会です。上州屋から頼まれたわけではなく釣り仲間の上州屋のカメ仙人から、北陸にテンカラの赤い炎を高く燃やしたい、ついては講習会をという個人的な依頼によるものです。

前日の夜は富山駅前にあるアルファーワン富山駅前で泊まりです。ここはテンカラ仲間の、だらあんま坂本さんがホテルマンをしているからです。最上階14Fの風呂からは富山駅前が眼下に見えます。ちゃんとガラスの下半分にはスモークがかかっているので、下からは見られません。

朝食も和食、洋食選べてシングル4800円ぐらいからとお値打ちです。バイキングなので、腹一杯食べようと思えばできるのですが、減量中につき、オニギリ4個と、各種パンを5つ、味噌汁、オカズを食べ、牛乳とオレンジジュースを飲み、シメの2杯のコーヒーで軽い朝食にしました。ゲフッ。

講習会には北陸地区の渓流拠点の店から店長クラスの5名が参加しました。釣具店の人なので、何でも知っているかと言えばそうではありません。たくさんの釣りがあるわけで、全部に知識があり体験していることは無理でしょう。テンカラはマイナーなのでなおさらで、全員テンカラの体験はもちろん、知識もありません。逆に言えば、自信をもってお客さんに薦めることができないわけです。

午前中は国内外のテンカラの動向、フライフィッシングとの違い、タックルの構成、お客さんに薦める場合のチェックポイント。そして定番の毛バリ巻き。例によっていい加減毛バリ巻き。全員、好きなように毛バリを5本巻いてもらい、それで釣ることにしました。

午後の釣場は店から40分の久婦須川ダムの下。その頃からポツリの雨。これは来るド。キャスティングは簡単にサラッと流して実釣だ。ダム下は大渇水で、腐ったダムの水でヌルヌル。昨年はここに7月16日に来ているのですが石はピカピカでした。梅雨の雨とダムの放水で石が磨かれたからでしょう。でもこんな状態でも石があり、掘れているところがあればアタリがあります。

ここはイワナだけですが、皆さん釣ります。夢中になっています。楽しそう。1時間余りやったところでダム管理者から放水するので上がってほしいという無情の一声が。放水がなければ、さらに釣れたと思います。

店員さんもテンカラ命に。テンカラの普及委員会冗談顧問として、釣具店の店員さんがテンカラの普及に一役買ってくれれば弾みがつきます。安・近・単(近くでできてお金がかからない簡単な釣り)が入門者が入りやすい釣りです。難しいと思われているテンカラがこんなに簡単だったのかが参加者共通の感想 。

渓流釣りの半分をテンカラにするのが私の夢なので、この実現に向って、これからもウィルスをまき散らします。このHPには見た瞬間にウィルス感染する仕掛けが仕組まれています。よって、もう手遅れです。