川越トラウトフェスタ2012レポート

 

12/2(日)埼玉の川越で今年もトラウトフェスタ2012があり、♪ハァ~るばるきたぜ川越ぇ、凍てつく風を乗り越えて・・「シマノの人」になりきりました。朝7時前から設営なので前日から泊まり。朝5時起きで会場に着くと、6時半なのに隣のプールでもう釣りをしている人達がいます。この冬一番の寒さの朝なのでまずこの時間では釣りにならないでしょう。

設営が終わり9時開場。その前に長蛇の列ほどではないですが100名以上がすでに並んでいます。一斉にお目当てのブースへ。破格のアウトレット用品が売られています。これはというものもありましたが、元来ものにこだわらない貧乏性なので見るだけです。

フライフィッシングのイベントですが、フライの中でもダブルハンドのロングラインのイベント。長ければ40m超のラインをブンブン振りまわす、もといキャストします。狙いはサクラマスや海外ではスチールヘッドが対象のようです。

ダブルハンドのロングラインを振るのは腕がいるでしょう。釣りの前にキャストできなければ話にならないので、いろいろなキャスターが講習していました。不思議に思ったのはそれぞれのキャスターにファンというかグループがあって、すべてのキャスターの講習を受けるのかと言えばそうではなく、参加者はお目当てのキャスターの講習だけ見るようで、あとは買い物や仲間との話についやすようです。キャスターの人気が参加者の数でわかります。

そこにテンカラはいかにも場違いです。講習を聞いてくれるのか、ブースに寄ってくれるのか、気の小さい私はいつも心配になるのですが、今年も吉田毛バリ会の吉田さんが自宅から30分という遠路にもかかわらず一番乗りしてくれ、それに釣られて毛バリ会の面々も集まってくれたのでそこだけ一足早い桜の花が咲きました。

吉田毛バリ からふる王国

松本から中央道のトンネル事故を迂回してきてくれたKさん。横浜から電車で3時間、ダイエット中と知っているけれどと甘いものを持ってきてくれた仕掛け巻きの福田さん。あなた方はえらい。神の祝福がありますように。

桜が10名、プラス本物が15名でなんとか講習会も格好がつきました。格好といえばシマノの若い社員がなんとかというイギリスのブランドのウェアが格好いい! ジェームスボンドの最新映画「007スカイフォール」でボンドが着ていたものがほしいと会場を探したところ、50K円が25K円になっていたそうで即買いしたようです。

私からみると格好いいとは思わないのですがイギリス紳士がフライフィッシングのときに着るウェアで防水性が高いということで憧れだったようです。さすがにもう合羽はフライの世界では死語と思いますが、レインギアならもっと機能性が高いものがあると思うのですが、若い人のフライフィッシングを始める動機に格好良さがあることを改めて思った次第。

いつも思うのですが、テンカラ、フライの人種は違うように思うのです。人種は同じですが、指向性の違いです。志向性とも、嗜好性とも表現されるものです。テンカラマンは貧乏人、フライマンはお金持ち。

格好なんてどうでもいいじゃんという指向性の人は一定の割合でいるわけで、しいて言えば時計は正確に動けばいいのであって、さらに電池交換がなければなおいいという機能性重視のように思います。そういう人がテンカラを指向する。格好つけてそれで魚が釣れるのかという思いを心の底に持っています。

その言でいけば、フライマンは左腕をさりげなく伸ばしてカッターの袖口からブランドの時計をチラッと見せ、相手の視線の先をチラ見するような指向があるような気がしないでもないのでもないのです。どっちなんだ。釣れなくてもいいじゃん、イギリス貴族に近づいた自分が好きみたいな。

男の子にとって金属、機械は小さい頃から本能的に好きなものです。それが長じてフライフィッシングのリールにあこがれ、システムという言葉や横文字にあこがれるのは当然かもしれません。テンカラはその点がいかにも弱い。コレクトする楽しみがない。のベ竿と30m、1.5k円でおつりが来るライン。毛バリは粗品、粗毛バリだけで十分。

今回、フライをやっているけどテンカラに興味があるとか、昔はテンカラで今はフライだけれどテンカラに興味があるという人が結構ブースに寄ってくれました。一様にテンカラは釣れると言います。フライの三倍と言う人も圧倒的と言った人もいました。でも若い人はいませんでした。いろいろ経験してきてフライにはないテンカラの良さがわかってくるのに時間がかかるのかもしれません。

私はフライのような格好を好むわけではないですが、機能は重視したいのです。シマノの渓流カタログにXEFO(ゼフォー)のウェーダーとウェーデイングシューズがやっと載りました。XEFOはルアーのブランドということで、これまでルアー以外には載せなかったのですが、やっとです。

どこのメーカーも渓流カタログのウェアと言えば鮎釣りと同じスタイルのスリムウェーダーの戦闘服姿。そして上から下まで黒ずくめのカラス服。特殊部隊のようです。これを釣りのウェアとして格好いいと思う人は少数でしょう。少なくともテンカラマンの中ではごくマレです。この服で大勢集まると近寄りがたく思います。

ではカラススタイルではなく他になにかウェイダーはと言えば、いわゆる長靴と一体式のウェーダーしかありません。もっと軽快に、安全に、疲れない運動靴感覚のものがと思っていたとろにやっとXEFOのドライシールドタイプとウェーデングシューズがカタログに載ったので 、シマノにそんなものがあったのかと初めて知った人もいたのでは。

XEFO(ゼフォー)はルアーだからというのはあまりにも消費者の指向をつかんでいないと思います。それがいいと思えばフライでもテンカラでも、街着にも普段着にもパジャマにも使います。

フライの中に、同じ毛バリ釣りとしてテンカラ竿やラインなどを紹介する。フライの人はテンカラを知らないだけです。知ればやろうという人も増えると思います。現にアメリカではフライショップにテンカラコーナーがあり、それが普及に一役買っているからです。

男の鉄鍋会が焼き豚と野菜料理をふるまってくれました。厚切りの焼き豚とあつあつの野菜料理が冷え切った身体を温めてくれました。ごっそさんでした。

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