GW後半日記

 

天気予報では5日は雲一つないドピーカンの晴天とのこと。このところ遠くばかり行っていたので、近くで・・そうだ京都行こう! はJRだけれど、そうだ段戸行こうとピンと来たのです。段戸川はなんと私の住んでいる豊田市内にあるのです。わが家からは最短で50分。

段戸山から流れて矢作川に合流するまでの流程は15kmもあり、渓相も県内随一か、隋二ぐらいにいいのですが、なんせ魚が薄い。名古屋から最も近い本格的渓流とあって魚はすっかり抜かれてしまうのです。

ここは私のテンカラ道場でした。でしたと過去形で言うのは、隣の芝生が青く見え、隣の奥さんが美人に見え、ここ丸っと10年、一度も竿を出していなかったからです。あんなにお世話になった段戸川ですがすっかり見限っていたのです。

そんな勝手な私ですが段戸川は温かくWelcomeしてくれました。魚がたくさん釣れたとかではなく、5月の乾いた薫風と抜けるような青空、芽吹きの山がです。段戸川はいい川だったのだ、家の近くにこんな渓流があったのだと、あらためて見直しました。

散々、あっちの女性、こっちの女に気をとられ、いつの間にか古女房のことを忘れていたのが、ふとした機会に女房のよさに気づき、ごめんね俺が悪かったと思うようなものかもしれません。あ! これは私の体験ではありませんよ。あくまでそうではないかと。ほんとです、と力を込めることがそもそも怪しい。

久しぶりの段戸川ですがこんなに狭かったかと思いました。もっと広かったような。私が大きくなったわけではないのに。大人になって子供の頃に遊んだところがこんなに狭かったのかと思うような感覚でした。

じつはこの日、試したことがありました。フライをやったのです。ナヌ! テンカラの権化がフライとな、許せん(怒)という人のために釈明を。ロッドはヤフオクで買った3本つなぎの2.7mのテンカラ竿。実はこの竿はフライロッドをガイドをつけずにテンカラ竿として今から20年以上前に出たものです。

先端が数センチ折れていたのでジャンク品扱いで安く買いました。これに海釣り用のガイドとリールシートをつけ、T橋さんからもらったリールに、からふる王妃の専属運転手にもらったフライのシューティングラインを巻いて、その先に3.5号のレベルラインをつけて、1号のハリスにテンカラ毛バリというフライマンから怒られそうな仕掛けです。

ラインを3mほど出してペタンペタンたたく、フライロッドを使ったテンカラをやってみました。それなりに釣れます。でも面倒臭い。ラインがガイドにからむとか、やぶこぎでラインがひっかかるなどあって面倒この上なし。でもいいこともあります。毛バリがブッシュにかかっても低いところなので回収しやすい。

そんなこんなでしばらくフライもどきをしましたが、テンカラに替えた途端に、その扱いの良さにやっぱテンカラだよね。今度、フライもどきを使うのは一体いつになるでしょうか。

明けて6日は足助テンカラ会。根羽川漁協に8時に集合したのは15名ほどか。まったくの初心者は一人だけ。皆さんキャリアの人ばかり。竿を振らずにひやかしに来た人も。最も遠くからは神奈川から来たダッチ佐藤さん。ダッチオーブンです。

皆さんキャリアだし、前線通過で荒天になることはわかっていたので話よりも即、実釣。デモ中にいきなりバシャン。成魚、くわえていない、出方からスレているので掛らないことを解説する。3日に漁協前に放流があり、その後の連日、入れ替わり立ち替わりで成魚もすっかりスレています。

口を使わないのです。毛バリの横でひっくり返る。ちょっと見ると食ったように見えても、実は口を使っていない。スレた魚の典型的な出方です。そこでどうするか。打つ手はあるか? それを教えるのが講習会。まず毛バリを小さくし、くわえやすくする。ハックルが多いとハックルだけをつつくのがいるからです。これにくわえておや?と思わせる動き(思うかどうかわからないが)で誘いを掛ける。つまり人のやらないことをやってみるのです。

そうしたら偶然にも3匹釣れてしまいました(なんだ偶然だったのか)。これまで根羽川で講師が講習中に釣ったことは一度もなかったのですが、偶然にせよ講師も釣れることを見せることができました。

https://www.youtube.com/watch?v=SiU2GSf3oPM&feature=youtube_gdata_player

動画提供はよっすいさん

昼近くなって予報どおりの雷雨。気温が10℃近く下がり、止まない雨、収まらない風に参加者のテンションが気温とともに次第に下がり、一人帰り、二人帰り、とうとう私も帰る!となって講習会は終わったのでした。

で、終わるかと思ったのですが、西の空が明るいぞ。雨も止んで青空が。ムムッ、これはできるド。とって返して漁協前へ。4時すぎから再開。人がいなくなると警戒心がなくなるのです。人ズレがすっかりなくなったアマゴが適当に遊んでくれました。成魚ですが、それが何か。

成魚なんかと思ってましたが、遊んでくれるならそれもいいかなと節操のないGW最終日でした。今は子供の夏休みが終わってしまったような気分です。

家に帰ると通販で買ったハリスが届いてました。フロロカーボソとなっていたので怪しい中国製かと思って興味本意で買ってみたら、写真のような説明書きが。ここまで間違っているとお見事と拍手が出ます。日本語がわかる人のアドバイスがないのでしょう。

逆に言えば私が書く英語もネイティブからみればこんな風に思われているかもしれません。以前は韓国製品にこういうのがありましたが、最近はなくなりました。中国製品になくなるにはまだ時間がかかるのか、あるいは絶対になくならないのかもしれません。