復調のきざし −馬瀬川フィッシングアカデミーテンカラ教室−

 

今年も5/21-22に馬瀬川テンカラ教室が開催されました。水辺の館のマネージャーのロッキー大崎さんが担当して8年目とのことなので、教室としては10年以上、続いていることになります。

今年は国際色豊かでした。まず、6月末まで馬瀬に滞在するTenkaraUSAのダニエル。北海道のニセコでシェフをしていて、現在、馬瀬に来ているドイツ人のフランク。そして中国からは倉 上亘さんと、田 中仁さんの2人が参加したからです。倉さんは講師も務めましたが中国流テンカラではルアーに羽根を巻いたものをテンカラ毛バリと言うようです。

ここ数年、放流魚であってもなかなか釣れませんでした。晴れすぎた、寒い、鮎の放流直後など講師の釣れない言い分けはいろいろ。今年も初日はムチャ晴れでさっぱり。天野さん流にいえば空気がサラ サラ。

つまり、釣り人には本当に気持のいい馬瀬の初夏ですが、魚にはサングラスが必要なほどの晴れ過ぎだったようです。皆さん、苦戦。ましてやこの日、テンカラ初日の人たちにとっては魚の顔を見ることもなく、講師の私としては心の中で申し訳なし。

今年の講義は、渓畔林は水温を下げ、魚の繁殖に貢献しているという河川環境研究所の岸研究員の話です。パイプを使ったこの超アナログの手巻き紙芝居がデジタル時代に妙に新鮮である。

外では日陰と日陰なしでどのくらい水温が違うのかを、水温計で測りました。日陰はわずかな距離であっても水温を低下させることがわかります。水温の高い日中は日陰を釣れ。この裏づけになります。

馬瀬の楽しみは丸八旅館の料理と女将さんだ。今年の料理もあの手、この足で趣向が凝らしてあって、うまい。ダニエルもフランクもおいしいの連発。倉さんは「好(ハオ)」の連発でした。

翌朝起きてみれば、空は今にもの曇天。雨は免れないだろう。しかし、この季節の小雨は釣れる証しである。案の定、ベテランにはバカバカと釣れ出す。途中、バチャバチャと音を立てるほどの雨になったが、かえってこれが魚の活性を呼んで、かってないほど釣れました。

約2名まったくカスリもしなかった人もいました・・・。で、このような人がいたのに、よく釣れたと言っていいのかと思いつつ、馬瀬を後にしたのです。釣れない人の場合、誘いに問題があるようです。毛バリがリズミカルに生き物のように動いていないのです。それを教えるのが講師だろうが・・ええ! やい!

はい。反省です。