テンカラゼロ釣法

 

言うまでもなく今年の4月は天候不順。人生50年生きてきて(このあたりからおかしいぞ)、こんな4月は初めてです。夏日の次には雪が降るような不順な天気。不順といえば私ぐらいのオジサンの若い頃は不純異性交遊というがあったのです。この六文字をジッと見つめて、あれこれ期待と想像をめぐらしたのですが、今はまったく20です。死語。今はいきなり不純異性交遊なのでしょう。こらぁ・・・

毎年恒例の、公開講座参加者のための講習会を今年は24日に石徹白で計画したのですが、石徹白からは来ない方がいい、来ちゃダメ、雪で遭難の恐れありとの連絡があり、急遽、根羽川に変更したのでした。参加者は3名でした。風が強く、寒い一日でした。以上。

明けて25日はいろは釣具店主催の足助テンカラ教室。なんだかんだで20名近く集まりました。寒い一日でした。以上。

これではレポートになりません。25日は根羽川の朝の気温が2℃だったそうで、漁協についた頃でもまだ6℃。これでは毛バリに出るはずもありません。漁協常連のゼロの釣師が、朝やってもコツリともしなかったとかで、餌でダメならテンカラではなおさらということで時間つぶしに、まず毛バリ巻きと仕掛けの作り方から始めました。

仕掛けのつくり方の、リリアンとラインの結び方のところで、乳輪をつくり、その先に輪をつくる方法があります・・と。乳の先の輪なのでこれが乳首ですが、舐めてはいけません。と言ったところで、ドッと参加者の活性が上がったのでした。これがこの日最大の活性でした。

その後はキャスティングとか、ポイントの見方、流し方などをやりましたが、魚が出ないことは百もわかっているので、こういうときの講習会はほんとうに辛いのです。説得力がないことはなはだしい。

この時点でも水温7℃。入れた手がビシビシと冷たいのです。これでは出るハズはありません。天候は快晴、この上ない天気ですが、吹く風は冷たくGW近い風ではない。お天道さまには勝てない。今日はお日柄はいいがお日並みが悪いので、どうすることもできません。

午後は皆さんに支流に入ってもらいました。ここの管内には小川、浅間、檜原、小戸名という4本の支流があります。小戸名川は私が今をさかのぼること、黒船伝来の頃に坂本竜馬とともに、初めて天然イワナを釣った川でもあります。当時は舗装もされてませんでした。

支流に入ってもダメでした。私は前日からまったく釣れてません。完全ボーズ。ゼロ釣法がテンカラでもできることをここに証明したのでした。

4月がダメということはこれからが期待できるということでもあります。その期待をあおる雑誌が出ました。つり人6月号です。前半1/3がテンカラ特集です。月刊誌でテンカラ特集はめずらしいことです。

テンカラの追い風が吹いているようです。なぜつり人社でテンカラ特集が・・と言えば昨年の4月に遡ります。昨年、つり人社の記者2人がテンカラ体験に石徹白に来ました。上司からはボーズだったら帰って来るなと厳命されてきたそうです。これは本当です。たまに本当のことも書きます。テンカラはまったく初めて。どうしても釣らせてほしいと真剣です。

まずはお決まりのキャスティングから。記者の手をとりキャスティングはこうして、あぁーして、こうなってと言っているうちに、イワナがパコンと。合わせはね・・・あれ、また釣れた。あそこがポイン・・・・あ、また釣れた。

まさに、欣喜雀躍 。キンキキッズ。二人はすっかりテンカラのとりこになったのです。この日、二人の脳にテンカラウイルスが大量に注入されたのでした。以降、つり人社だけにいろいろな記事を書かなければならないのですが、テンカラのことが頭から離れず、6月号でその思いがドカーンとなったようです。これからも折にふれテンカラの記事が増え そうです。

さてGW。皆さんどうしますか。もちろんGWどこではないという人もいるので浮かれたことばかりではいけませんが、これ以降、4月が4月だっただけに気合いが入るのです。

ではどこかで。