GWテンカラ始末記(その1)

 

今年のGWはカレンダーどおりに休めたので当然、テンカラです。世間にはGWどころではない人も大勢いるので、浮かれたことばかりは書けないのですが、人生50年も生きて(こればっかり)一馬力で3人の子供を成人させるまでにはいくたの苦労もあったわけで多少は釣り三昧であっても許してくだされ。いくたの・・と言えば、石徹白の生田さん、元気になってよかったです(突然話題変りました)。

4月29日は高原川へ。老眼テンカラ本舗の倉上さんから高原川C&R区間がいいというガセネタにだまされていったのですが、朝の雨は平湯峠では雪というありさまで、当然、増水と雪代でして、私だけ釣りにならず見事にボーズ。これで3回連続ゼロ釣法達成しました。

その中で、アユタヤ鈴村君が一人釣ってました。私の一番弟子です。2番弟子のフリーター山本はフライに走ってしまいました。鈴村君は若いだけあって、出ないとなれば同じ場所でジッと粘るだけの根気があります。出ないときにはどうすればいいか、私が教えたとおりにやるので釣れるのです。人の釣ったのは私の指導のお陰にしてしまうずうずうしい性格です。

鈴村君の同僚のFさんの小6の息子さんが昨年からテンカラを。昨年の石徹白で爆釣してテンカラにすっかりはまったようです。非常にすなおな性格で、ご両親の育て方がわかります。テンカラのキャスティングもうまいものです。私はテンカラ第二王子と名付けました。詳細はタカさんのブログを見てください。

4月30日の夜は本山キャンパスでの公開講座の3回目でした。全員が根羽川の講習会に参加しているので、もっぱらその反省会模様に。講習会は条件が悪かっただけで、午後、個人で支流に入った人からは講習会で教えられたとおりにやったら、バカバカとはいかないまでも、かってないほど釣れましたという報告ばかり。教えられたことは目からウロコ、鼻から鼻水、口からよだれ(きたないね)でしたという、講師としてこの上ない言葉をいただいたのでした。なんなら甘いものもいただきたいのですが。

で、その日の夜10時、今年も高知県中野川に向けて、町工場牧野さんと、野牛田島の守とともに出発しました。愛知、岐阜、滋賀、京都、大阪、兵庫、岡山、香川、愛媛、高知と10の県を走ること500km、途中仮眠を入れて9時間で中野川に到着です。中野川倶楽部ハウスの野牧さんと1年ぶりの挨拶を交わす。牧野さんと野牧さんん、どっちがどっちかわからなくなりそうです。

ここも4月の低温と雨の影響でこれまでいい釣りができなかったようです。そのせいもあるのかGWにもかかわらず5月1日の予約は、わずか3組、計6名でした。ということは貸し切り状態です。あせることはありません。そわそわ腰が浮くこともなく、ゆっくりコーヒーを飲んで午前の部開始です。ここは入渓点に番号がふってあり、そこに何時に何名入ったかのメモを残すルールです。

24.5番という新堰堤の上から牧野さんと入りました。快晴、新緑、澄み切った水、貸し切りという夢のような釣りの開始です。2人でほどほどに釣れますが、まだ水面を割って出るような出方ではない。朝冷えたからでしょう。1、2カ所、通らずになっていますが竿をたためば大丈夫。

毎年、ここにきますが、年々、バランスが悪くなっていることを感じます。ここで落ちたらダメだろうなという結構な岩を超えることが多いので、もっと身軽にならなければと思うのですが、0.93トンから変ることなく、夏に向けてさらに食欲が出て困っているのです。

水温があがった午後は案の定、水面までパコーンと出る出方が多くなり、これぞテンカラを楽しみました。アマゴだけです。イワナもいますが今回は私にはゼロでした。ここはもう10年近く一切の放流をしていないので自然循環の魚が釣れます。サイズは15m〜23cm程度。

今回の最大は野牧さんじゃなかった牧野さんの釣った28cmのアマゴが最大でした。これも、私がポイントの狙いどころと流し方をアドバイスしたからです。すべては自分の手柄にしてしまう悪い性格です。どれくらい釣れたかって? 匹数は想像にお任せしますが、相当です。

さすがにその夜は高知県は龍馬です。我々は龍馬かぶれの武田徹夜で来て、一日上がったり下がったりの渓流を歩いたので、木の香温泉に漬かった(ぬか漬けか)とたんにトロトロ状態になり爆睡の夜となった のです。「女三人寄ればかしましい」「男三人寝れば動物園」なのですが、育ちがいいのでスヤスヤと静かな寝息がするばかりでした。

明けてスッキリの2日目。この日も予約は4組、6名。またまた貸し切りですが、すでに昨日、一度は入っているだけに魚は警戒気味にでるものの、そこは腕でカバーして昨日並みに楽しめました。牧野さんが、私の釣りを見て「後ろからやるのがうまいね・・・」。町工場社長の牧野さんが言うと、すぐにそっちに反応してしまうのです。正確に言えば後ろから釣るのがうまいね、ということなのですが、私の感度がいいのでしょうか。

帰路は昨年の狂乱の渋滞地獄にはまるのではないかと心配でしたが、まったく順調。GWとあってトラックが少ない分、かえって走りやすかったようです、と人ごとのように言うのは後ろのシルバーシートでずっと寝ていたからです。

その2に続く